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ボトックス注射

眼科で行うボトックス注射とは?

眼科で行うボトックス注射とは?ボトックス(ボツリヌス毒素)注射というと、美容クリニックや美容皮膚科のメニューとしてご存じの方が多いかと思います。
実際は、眼瞼痙攣・片側顔面痙攣、多汗症、小児脳性麻痺に伴う尖足など、さまざまな疾患・症状に対して、広く普及している治療です。
当院では、主に眼瞼痙攣・片側顔面痙攣に対するボトックス注射を行っております(保険適用)。ともに、50~70代の、やや女性に多い病気です。

当院のボトックス注射の特徴

当院のボトックス注射の特徴当院では、痙攣症状、程度、部位を丁寧に確認した上で、適切なボトックス注射を行います。
また、痛みにも十分配慮し、麻酔を併用したボトックス注射を行います。
目のまわり、お顔の痙攣でお悩みの方は、お気軽に、また安心してご相談ください。

痛みに配慮した安心安全な手術

患者さんへの事前の丁寧な説明、お声がけなどにより、心身をリラックスして施術を行うよう、努めています。
また、麻酔を併用しておりますので、痛みの少ないボトックス注射が可能です。

患者さんの立場に立ち、寄り添った治療を

眼瞼痙攣・片側顔面痙攣などは見た目の問題としても、気にされている方も少なくありません。患者さんお一人おひとりのお悩みやご希望を丁寧にヒアリングし、できる限り寄り添った治療をご案内します。

何に効く?ボトックス注射の適応対象

眼瞼痙攣

眼瞼痙攣まぶたの痙攣を主な症状とします。これにより、目の開きづらさ、まばたきの増加なども見られます。また、症状がひどい場合には、目・視力に問題がなくても、盲目状態になってしまうこともあります。
主な原因は、目の開閉にかかわる脳からの指令が正しく伝わっていないことにあります。なぜそのようなことが起こるのか、根本的な原因については分かっていません。

症状

  • まぶた、目のまわりのピクピクとした痙攣
  • 目を開きにくい、開いているのが辛い
  • まばたきの増加
  • 目の乾き、眩しさ
  • 目がショボショボする
  • 目を開けられない(重症例)

検査

患者さんにまばたきをしてもらう「まばたきテスト」で診断します。
他の眼疾患が疑われる場合には、その疾患に応じた検査も行います。

片側顔面痙攣

顔の左右のどちらかで、ピクピクという痙攣を繰り返します。よく見られるのが、目のまわり(眼瞼痙攣)、口、頬、顎などの痙攣です。
これらの症状は特に、緊張している時、食事の時、人と喋っている時、笑った時などに現れやすい傾向があります。また、稀に左右の両側で起こります。
脳で顔面神経が血管と接触し、神経が異常に興奮することが原因と言われています。またこの現象には、動脈硬化が影響することが分かってきています。

症状

  • 顔の片側のピクピクとした痙攣(稀に両側)
  • 目のまわり、口、頬、顎などの筋肉のひきつれ(重症例)

検査

痙攣が現れやすい状況を誘発し、症状を観察することで診断します。
何らかの脳疾患、脳血管疾患などが疑われる場合、頭部CT・MRI検査に対応する医療機関をご紹介します。

ボトックス注射の効果

ボトックスには、筋肉をリラックスさせる・過剰な動きを抑える作用があります。これにより、痙攣症状の改善が期待できます。

  • 効果は注射から数日後に現れ始め、2~4週間でピークを迎えます。その後、3~4ヶ月で効果が減弱していきます。
  • 効果が低下してきた頃、医師と相談した上で、再度の注射を検討します。

※ごく稀に、ボトックス注射を繰り返すことで、ボトックスに対する抗体ができ、効果が出づらくなることがあります。そのため、ボトックスの量、注射の頻度は慎重に判断します。

ボトックス注射の流れ

1検査・診察

眼瞼痙攣・片側顔面痙攣の診断のための検査と診察を行います。
ボトックス注射の適応となるようでしたら、その治療内容について詳しくご説明します。

2ボトックス注射

ボトックス注射症状に応じた適切な量を、各部位へと注射します。
麻酔を併用しますので、ボトックス注射自体の痛みはほとんどありません。

3定期検査

定期検査経過を観察するため、定期的にご来院いただきます。
適宜、患者さんとご相談の上、追加でボトックス注射を行います。

ボトックス注射の注意事項(副作用)

注射前の注意事項

以下に該当する場合には、事前に医師にお伝えください。

  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)、重症筋無力症、ランバード・イートン症候群などの筋肉の病気がある
  • 妊娠している、授乳中である、妊娠の可能性がある
  • 過去にボトックス注射を受けアレルギー症状が出た、アレルギー体質
  • 抗生物質、筋弛緩薬、精神安定剤などを使用している
  • 緑内障がある
  • 喘息などの慢性的な呼吸器疾患がある
  • 他の医療機関でボトックス注射の治療を受けている

注射後の注意事項

  • 注射部位はできる限り触らないでください。
  • 当日中は、激しい運動、長時間の入浴、飲酒をお控えください。
  • 当日から首から下のシャワー、短時間の入浴は可能ですが、洗髪・洗顔はお控えいただき、顔が濡れないようご注意ください。

副作用

これまでに、以下のような副作用が報告されています。

  • 皮下出血
  • 目を閉じづらい、目の乾き
  • 目を開きづらい、眼瞼下垂
  • 物が二重に見える(複視)
  • ピントが合いにくい
  • 疲労感、倦怠感

いずれも通常は一時的なものであり、時間の経過とともに改善します。また、2回目の注射以降は、程度・頻度が低下します。

ボトックス注射の費用

  1割負担の場合 2割負担の場合 3割負担の場合
ボトックス注射 4,000円 8,000円 12,000円