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霰粒腫・麦粒腫

霰粒腫とは

霰粒腫とは、主にマイボーム腺が詰まることを原因として、分泌物が溜まり、まぶたに肉芽腫というしこりが生じる病気です。後ほどご紹介する麦粒腫と見た目がよく似ていますが、霰粒腫は通常、痛みや感染を伴いません。

霰粒腫の症状

  • まぶたのしこり
  • まぶたの腫れ
  • ゴロゴロとした異物感
  • まぶたの痛み(感染を起こした場合)

霰粒腫の原因

霰粒腫の原因霰粒腫の原因は、マイボーム腺の詰まりです。マイボーム腺が詰まり、肉芽腫ができることで、霰粒腫を発症します。
マイボーム腺が詰まる原因としては、不規則な生活や油分の多い食事による分泌物の増加、化粧品(アイメイク)の使用などが挙げられます。

霰粒腫の治療法

ステロイドや抗菌薬の点眼、肉芽腫へのステロイド薬の注射などを行います。
しこりが残る場合には、内容物を摘出する手術を行います。
また当院では、次にご紹介するIPL治療にも対応しております。

IPLレーザーで切らない治療

IPLレーザーで切らない治療美容医療で広く知られるIPLという特殊な光を、マイボーム腺に照射します。これにより、マイボーム腺の詰まりを解消し、霰粒腫を改善します。
マイボーム腺の詰まりを原因とするドライアイに対しても有効です。

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麦粒腫とは

麦粒腫とは、黄色ブドウ球菌などの細菌がまぶたのマイボーム腺、まつ毛の毛根などに感染し、腫れや赤み、痛みなどの症状が現れる病気です。
霰粒腫と比べると、痛み・腫れが強く出やすい傾向があります。

麦粒腫の症状

  • まぶたの腫れ、赤み
  • まぶたの痛み、かゆみ
  • ゴロゴロとした異物感
  • 目やに

麦粒腫の原因

麦粒腫の原因麦粒腫は、体表に存在する黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌といった常在菌が、マイボーム腺やまつ毛の毛根などに感染し、発症します。
これらの常在菌は、高温多湿の環境で繁殖が盛んになります。コンタクトレンズの汚れが原因になることもあります。
また、免疫力が低下している時にも、感染・発症のリスクが高くなります。

麦粒腫の治療法

主に、抗菌薬の入った点眼薬、軟膏で治療します。炎症が強い場合には、内服薬を処方することもあります。
膿が溜まっている場合には、切開を加えて排膿させます。

霰粒腫と麦粒腫の違いと見分け方

霰粒腫と麦粒腫はどちらもまぶたにできるしこりや腫れですが、原因や特徴に違いがあります。

違いのポイント

スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなどの植物の花粉がアレルゲン(原因物質)となって発症するアレルギー性結膜炎です。アレルゲンとなる花粉が飛散する時期だけ症状が現れるため、季節性アレルギー性結膜炎と呼びます。

  霰粒腫 麦粒腫
原因 まぶたの脂腺(マイボーム腺)の詰まり 細菌感染による炎症
痛み ほとんどなし 痛みや腫れが強い
赤み 軽度、または目立たない 強く赤く腫れる
膿(うみ) なし(慢性化するとしこりが残ることも) あり(膿がたまり、破れると排出される)
進行 ゆっくり 急速に悪化することが多い
治療 自然に吸収されることもあるが、改善しない場合は切開や注射 抗菌薬の点眼・軟膏で治療し、膿が溜まれば切開することも

見分け方のポイント

  • 痛みがあるかどうか → 痛みがあるなら「麦粒腫」、ないなら「霰粒腫」の可能性が高い
  • 赤く腫れているか → 赤く腫れている場合は「麦粒腫」の可能性が高い
  • しこりが残っているか → 霰粒腫は炎症が落ち着いた後も硬いしこりが残ることがある

もし症状が長引く、悪化する、視界に影響が出る場合は、早めの受診をおすすめします。