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眼瞼痙攣・顔面痙攣

目や顔がピクピクする…

目や顔がピクピクする… まぶたや顔の筋肉が繰り返しピクピクするという場合には、眼瞼痙攣、顔面痙攣といった病気を疑います。
眼瞼痙攣ではまぶた(眼瞼)で、顔面痙攣では顔の左右どちらか片側(頬・口まわり・目のまわり等)で、ピクピクという痙攣が生じます。悪化すると、正常なまばたきができない、目を開けていられない、皮膚がつっぱってくるといった症状も現れます。
どちらも自然に治ることはなく、見た目の問題も伴います。まぶた・顔の痙攣でお悩みの方は、お気軽に当院にご相談ください。

疲れやストレスでまぶたがピクピクする場合

過労、ストレスなどによってまぶたがピクピクするということがあります。これを「眼瞼ミオキミア」と言います。
通常、心身を休めることで、2~3週間で改善します。

このような症状はありませんか?

このような症状はありませんか?

意思とは関係なく以下のような症状が繰り返される場合には、お早目に当院にご相談ください。

  • まぶたがピクピクする
  • 頬、口・目のまわりがピクピクする
  • 勝手にまばたきをしてしまう
  • 正常なまばたきができない
  • まばたきが増えた
  • 片目をつぶってしまう
  • 目を開けていられない(閉じている方が楽)
  • 光に過敏になった、まぶしく感じる
  • 痙攣部の皮膚のつっぱり

眼瞼痙攣と顔面痙攣の違い

顔の筋肉がピクピク動いたり、勝手に引きつる症状には「顔面けいれん」と「眼瞼けいれん」がありますが、原因や症状が異なります。

違いのポイント

  顔面痙攣 眼瞼痙攣
主な原因 顔の神経(顔面神経)が血管に圧迫される まぶたを動かす筋肉の異常や神経の誤作動
症状 片側の顔がピクピクと勝手に動く(特に目の周り→頬→口へと広がる) 両目のまぶたが自分の意思と関係なくピクピクしたり、まぶたが開けにくくなる
どこに起こる? 片側の顔(目・頬・口など) 両目のまぶた
痛み なし なし(ただし目の不快感やまぶしさを感じることも)
目の開閉 勝手にピクピクするが、目が開かなくなることは少ない 目を開けづらくなり、強くまばたきすることも

見分け方のポイント

  • 症状が片側だけなら「顔面けいれん」
  • 両目のまぶたに症状が出るなら「眼瞼けいれん」
  • 顔全体がピクピクするなら「顔面けいれん」

どちらもストレスや疲れで悪化することがありますが、症状が続く場合は治療が必要になることもあります。気になる場合は早めにご相談ください。

眼瞼痙攣・顔面痙攣に似た病気

眼瞼ミオキミア

過労、ストレスなどを原因として、まぶたがピクピクします。カフェイン入り飲料がきっかけになるという人もいます。心身を休めることで、通常は2~3週間で改善します。

眼精疲労

目の酷使などを原因として、疲れ目・ぼやけて見える・目の痛み・充血、肩こり・頭痛・めまい・吐き気といったような、目と全身の症状が慢性化する病気です。

ドライアイ

涙の量が減ったり、涙の層のバランスが崩れることで、目の乾きや痛み、ゴロゴロとした異物感などの症状が引き起こされます。角膜・結膜が傷つきやすい状態です。

眼瞼下垂

加齢などを原因として、まぶたが上がりにくくなり、見えづらさなどの症状を伴う病気です。当院では、眼瞼下垂の日帰り手術に対応しております。

チック症

小児期から青年期に、身体の一部が意思とは関係なく動いてしまう症状の総称です。顔で発症した場合、まばたきが増えることがあります。通常、年齢を重ねるにつれ改善します。

自律神経失調症

生活リズムの乱れ、睡眠不足、ストレスなどを原因として自律神経のバランスが崩れると、疲労感、めまい、頭痛、肩こり、便秘・下痢、息切れ、動悸、発汗の異常などの症状が引き起こされます。その症状の1つとして、筋肉の痙攣が起こることがあります。

開瞼失効

上まぶたを持ち上げる筋肉が動かせなくなり、目を開きづらくなる病気です。筋肉の動きを司る脳のシステムの障害が原因と考えられます。

無症筋無力症

脳からの指令が、運動神経から筋肉へと、うまく伝わらなくなり筋肉が十分に収縮せず筋力の低下が起こる病気です。

眼瞼痙攣の治療

ボツリヌス毒素(ボトックス)注射

ボツリヌス毒素をまぶた周囲の筋肉に注射することで、異常な収縮を抑えます。効果は個人差がありますが、通常3~4カ月持続し、症状を軽減できます。定期的に注射を続けることで、症状のコントロールが可能です。

薬物療法

抗けいれん薬や抗不安薬が処方されることがあります。ただし、薬の効果には個人差があり、副作用(眠気やふらつき)に注意が必要です。

遮光レンズ(まぶしさ対策)

眼瞼けいれんの患者さんの中には、まぶしさ(羞明)を強く感じる方が多くいます。特殊なフィルターが入った遮光レンズの眼鏡を使用することで、症状の軽減が期待できます。

生活習慣の見直しとリハビリ

ストレスや疲労が症状を悪化させることがあるため、目を温める、まぶたのマッサージを行う、ストレス管理をするといった方法も有効です。

顔面痙攣の治療

ボツリヌス毒素(ボトックス)注射

眼瞼けいれんと同様に、ボツリヌス毒素を注射することで、異常な筋肉の動きを抑えます。効果は3~4カ月持続し、繰り返し注射することで症状をコントロールできます。

薬物療法

抗けいれん薬(カルバマゼピンなど)が処方されることがありますが、効果には個人差があり、副作用のため長期使用が難しい場合もあります。

手術(微小血管減圧術)

顔面けいれんの根本的な治療法として微小血管減圧術があります。顔面神経を圧迫している血管を移動させることで、症状の改善を目指します。手術の成功率は比較的高いですが、まれに合併症が起こることもあるため、慎重な判断が必要です。

ストレス管理と生活習慣の見直し

疲れやストレスによって症状が悪化することがあるため、規則正しい生活やリラックスする時間を作ることも大切です。