目の奥が痛い、目が痛い…
目の表面が痛いという場合には、まず結膜炎や角膜炎を疑います。また、霰粒腫・麦粒腫、眼瞼炎、内反症などでも、目の表面的な痛みを感じることがあります。
一方、目の奥が痛いという場合には、ぶどう膜炎、視神経の炎症、急性緑内障発作などが主に疑われます。特に急性緑内障発作は、放置してしまうと一晩で視力を失ってしまうことのある、危険な病気です。
目に痛みがあるという場合、特に目の奥が痛むという場合には、お早目に当院にご相談ください。
このような症状はございませんか?
- 目の奥がズキズキと痛む
- 目の充血や涙が止まらない
- 視界がぼやける、もしくはかすむ
- 光を見るとまぶしさを強く感じる
- 突然の視界の狭まりや視力低下
これらの症状がある場合、目の疾患が隠れている可能性があります。放置せず、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。
頭痛や吐き気がしたらすぐに受診を
目の痛みと同時に以下の症状が現れた場合、緊急性が高い可能性があります。
- 激しい頭痛が続く
- 吐き気や嘔吐を伴う
- 目の周りが強く腫れる
- 視界が急にぼやける
これらの症状は、急性緑内障発作などの重篤な病気の兆候かもしれません。
この状態を放置すると、失明のリスクが高まることもあります。できるだけ早く眼科にご相談ください。
目や目の奥が痛くなる原因と病気
結膜炎・角膜炎
感染症、アレルギーなどによって結膜・角膜で起こる炎症です。目の充血・痛み・かゆみ、目やに、涙があふれる、まぶたの腫れなどの症状を伴います。角膜炎は、角膜びらん、角膜潰瘍へと進展することがあります。
角膜異物・結膜異物
いわゆる、目にゴミが入った状態です。ごく小さな異物であれば、涙、洗浄によって除去できますが、場合によっては眼科での除去が必要です。
視神経炎
網膜から伸びる視神経で炎症が起こる病気です。目の痛みを主な症状とします。時に、急激な視力低下、色覚異常をきたすこともあります。
ぶどう膜炎
ぶどう膜(虹彩・毛様体・脈絡膜)やその周辺で炎症が起こる病気です。目の痛み、かすみ目、飛蚊症、眩しさ、充血などの症状を伴います。
急性緑内障発作
激しい目の痛み、頭痛、吐き気、めまいなどの症状を伴います。症状から脳神経外科を受診するケースが多くなりますが、その際には眼圧検査も受けてください。
眼瞼炎
まぶたに生じる炎症です。脂腺の詰まり、アレルギーなどを原因とします。まぶたのかゆみ・痛み・腫れ・赤みなどの症状を伴います。
内反症
いわゆる「逆まつ毛」の状態です。まつ毛が角膜を傷つけ、目の充血・痛みなどを伴います。放置していると、視力低下を起こすこともあります。
その日に失明の可能性?急性緑内障発作
急性緑内障発作は、緑内障の中でも特に緊急性が高い状態で、突然眼圧が急激に上昇することで視神経にダメージを与え、放置すると数時間から1日以内に失明のリスクがある恐ろしい病気です。
この疾患は、特に目の構造上リスクの高い人に発症しやすいと言われています。例えば、角膜が薄い、前房が浅い(目の中の空間が狭い)といった特徴を持つ方が当てはまります。また、40歳以上の女性、遠視の方、また家族に緑内障の既往がある方も注意が必要です。
なぜ緊急性が高いのか?
急性緑内障発作では、眼圧が急激に上昇することで、視神経への血流が遮断され、視神経細胞が短時間で壊れてしまう危険があります。一度壊れた視神経細胞は二度と回復しないため、適切な治療を受けずに放置すると視力を失う可能性が極めて高くなります。
特に、発作が夜間や休日に起こった場合も、時間を置かずに対応が必要です。当院では、急性緑内障発作を含む緊急疾患に対応可能ですので、症状を感じたら、まずはお電話にてご連絡ください。
目が痛い時の対処法
目のまわりを温める
痛みの原因が目の酷使にあると思われる場合には、目のまわりをホットタオル、ホットアイマスクなどで温めると、筋肉がほぐされ、症状が改善することが期待できます。マイボーム腺の詰まりを原因とするドライアイの改善にも有効です。
市販の目薬を使用する
ドライアイや眼精疲労に効果があるとされる目薬を使用する方法です。ただ、あくまで対処療法となりますので、多くの場合、根本的な解決にはなりません。
このページでご紹介した通り、目の痛みの原因は多様です。誤った対処法によって、症状が悪化してしまうという可能性もあります。
目に痛みを感じた時には、放置せずお早目に当院にご相談ください。
目の奥が痛い時の対処法
目を休め、安静にする
目を使う作業は避け、身体と一緒に休めましょう。
休めても改善しない場合は、眼科を受診してください。
目の奥が痛いという場合には、目の表面が痛いという場合と比べると、緊急性が高くなります。目と身体の安静によって改善することもありますが、「自分でなんとかしよう」と考えず、早めに受診されることをおすすめします。強い痛みを伴う急性緑内障発作の場合には、一刻を争います。