目が赤いのは病気のサイン?
目に小さなゴミが入った時、寝不足の時など、目が赤く充血した経験をお持ちの方も多いかと思います。涙でゴミが洗い流されたり、十分に休めば、このような充血は比較的すぐに治ります。
目が赤く充血するのは、目の血管が拡張することが主な原因となっています。鏡を使って近くで見ると、細かい蜘蛛の巣状に赤くなっていることが分かると思います。その他、目の表面の血管が破れて出血した場合には、白目の一部や全体が真っ赤になります。
目の充血が続く、出血しているといった場合には、眼疾患が原因になっていることも少なくありませんので、お早目に当院にご相談ください。
目が赤くなる原因
異物混入
小さなゴミなどの異物が目に入り、角膜や結膜を傷つけると、目が赤くなります。多くの場合、涙によって排出されます。市販の洗眼薬を使って取り除くという方法もあります。取れない場合には、無理をせず眼科を受診してください。
睡眠不足
休みなく長時間働いている目に酸素・栄養を届けるため、目の血管が拡張することから、充血が起こります。特に目を酷使するパソコン作業をする方などは、注意が必要です。同じ生活を続けていると、ドライアイや眼精疲労などの原因となります。
コンタクトレンズの長時間装用
コンタクトレンズを装用すると、目に供給される酸素の量が少なくなります。このような状態が続くと、目に酸素を届けようと、目の血管が拡張し、充血します。
飲酒
アルコールには、血管を拡張したり、血流を良くしたりする作用があります。目の血管も拡張し、充血します。
感染症
ウイルスや細菌が原因で起こる結膜炎は、目の充血やかゆみ、目やにを伴います。特に感染力が強いウイルスの場合には、まわりにうつしてしまうことがあります。
血管の破裂
目を強くこすったり、くしゃみや咳などで圧がかかると結膜下の血管が破れて赤く見えることがありますが、通常は自然に治ります。
目が赤くなる病気
ぶどう膜炎
虹彩・毛様体・脈絡膜で構成されるぶどう膜、その周辺で炎症が生じる病気です。目の痛み、充血、かすみ目、飛蚊症、眩しさなどの症状を伴います。
結膜下出血
咳・くしゃみ・飲酒・ドライアイなどを原因として、目の毛細血管が破れて出血した状態です。白目の全体または一部が真赤になります。
急性閉塞隅角緑内障
隅角の急速な閉塞により房水の排出が妨げられ、眼圧が上昇して発症する緑内障です。目の強い痛み、充血、頭痛、吐き気などの症状を伴います。ただちに受診してください。
目が赤い時の治し方と目薬
目に小さなゴミなど異物が入った場合
涙で自然に排出されない場合は、洗眼薬を使用しましょう。目薬タイプと、液体をカップに入れて目を洗うタイプがあります。
コンタクトレンズが原因と思われる場合
コンタクトレンズの装用をやめ、眼鏡に切り替えてください。その上で、涙の成分に近い人工涙液を点眼します。
生活習慣の乱れが原因と思われる場合
しっかりと睡眠をとる、目を使う時間(パソコン・スマホ)を短くする、お酒を控える等の対策をしましょう。目薬を使用する場合には、目に栄養を与えるパンテノールやタウリンを含有したものがおすすめです。
眼疾患が疑われる場合
充血や他の症状から、また上記のような対策をしても改善しないことから、眼疾患が疑われる場合には、眼科を受診することをおすすめします。疾患に合わせた点眼薬などのお薬の処方・治療が受けられます。
目の赤みが続く場合はご相談ください
目の充血は、比較的身近な症状のうちの1つです。次の日には治っていたということが多く、他に症状もないようでしたら、過度な心配はいりません。
しかし、充血以外に目の痛みがある、充血などの症状が続いているという場合には、お早目に当院にご相談ください。必要な検査・診察を行い、疾患・症状に対する適切な治療を行います。